「レコード ニード メンテナンス」(SAAA)
レコード収集歴12年の僕が思うに、レコードは高い機材を買って高いスピーカーで鳴らせば良い音が出るというものでもないらしい。 高い機材は最重要で、スピーカーが良ければ音は良く聞こえるというのは周知の事実だが、買ったままの状態で最良の音が出るかといえばそうでもない。 レコードと呼ばれる円盤が回るターンテーブルの上で刻まれた溝を針がトレースする。そうすると溝から起こる電気信号を針が読み込み音を検出。その小さな音を増幅させたり調節させたりする機械を2回ほど通してスピーカーから音が出る。 極めて重要なのはスピーカーと針で、中間に挟む機材も上を求めればめちゃくちゃ高い。 ケーブルに凝りだしたらそこは沼である。 新品のレコードのシールドを恐る恐る丁寧に開封し針を落とす。音が出る。最高だと思う。素人ならここまでだ。 僕ならこうする。レコードを手に取り洗面台へ。ぬるーいお湯を出しレコードをさっとくぐす。表面に洗剤を数滴垂らし泡立てる。この時ラベルの部分は擦らないように注意。もしラベルがスタンプだった場合はそこを濡らすのは御法度。 洗剤を良く流したら柔らかい布で水滴を取り、よく乾かす。乾かしたレコードに数回針を落として回してやる。 すると溝に溜まったホコリがみるみる取れてくる。なぜこんなことが起こるのか。 シールドの付いた新品のレコードはちり一つないくらい綺麗なはずだ。 実は、レコードは生産工程で使用される?離剤というものが付いたままなのだ。この?離剤を洗ってやらないとホコリなどを含んだまま溝に入り込んでしまう。これを落とすことによってレコードは真の姿を取り戻し、洗う前より鮮明で解像度の高い音を鳴らしてくれる。 例えるなら、薄い膜を破ったように綺麗な音が出るのである。もしも家にレコードがあるならやってみてください。変わります。 いやー、本当レコードってめんどくさい(笑)。