「真夜中のダークサイド」  (SAAA)
正直、今の生活で自分の内面を掘り起こす時間がない。このコラムを書く作業が自分と向き合い、それを形にする、言葉にすることが唯一内面に向き合うことになっているのかもしれない。
仕事ではないDJという活動を続けていくことは単純なようで難しい。常にお金になるようなものでもないし、音楽を扱うということは結構な出費になる。
時々何のために自分はDJを続けているのだろうと思い悩む。それは大抵二日酔いで昨晩にDJでどんな曲をかけたか思い出せない時だ。
本末転倒だよなと思いながらも、そのパーティーという形式それ自体を大切にする世界に生かされている部分もある。
とある有名なDJが、DJという職業に精神病や情緒不安定はつきものだと言っていたが、全くその通りだと思う。
他人を喜ばすためにあくせく素晴らしい楽曲を探し求め、それを最高の形で聞かせるためにテクニックを磨き、自分の思いの丈を音に乗せて披露する。会場と一体となることが求められるそれゆえにDJの最中の感情というのはハイなものになる。
真夜中に行われることが多いクラブやレイヴと呼ばれるものは深夜に最高潮を迎え、やがてしらじらしい朝がやってくる。パーティーの多幸感をそのままに帰路に就ければ良いのだが、一瞬でも現実に立ち返るとひどく興ざめた気分になり、落ち込む。
毎度毎度感情への向き合い方に悩まされる。気分を感情をフラットに平たんな生活を送ればそんなことになりはしない。だけれど、なぜか僕はそういう生き方をよしとしなかった。
絵画やアート、デザインに音楽、ファッションに胸を高鳴らせて、そこから多くのものを受け取り、感情を震わせていたかった。完全にその道に落ちたのだと気付く。(パーソナリティー・SAAA)